emperador / princesa
帝王・中路英明とともに生まれた willie's のマスターピース(最高傑作)

willie'sシグネチャーラインの記念すべき処女作、それが"emperador(エンペラドール)""princesa(プリンセサ)"です。スペイン語で『帝王』『お姫様』を名乗るこのマウスピースは、ジャズトロンボーン奏者中路英明さんの相棒として常に苦楽を共にしています。
willie'sスタンダードラインのうち、7C, 7AL, 6-1/2ALVの試作品を開発していた2008年12月、中路さんからシグネチャーモデルの製作を依頼されました。まずはでき上がったばかりの試作品を箱に詰め中路さんに送りました。宅急便伝票に『マウスピース詰め合わせ』と書いたので、時節柄まるでお歳暮のようでした 。

年が明けて2009年1月。中路さんからファーストインプレッションが届きます。そこにはこう記されていました。

  • リム:最高、素晴らしいです。若干直径が大きく感じますが、サイズはまったく同じでしょうか?
  • カップ: Cカップにしては深いです。もう少しだけUの字に近く、浅くならないでしょうか?
  • スロート:これは今までどこでコピーしてもらっても同じ傾向にあるのですが 、手持ちの7Cよりも穴の直径が小さいです。7ALまでとは言いませんが、ほんの少しだけ大きくして下さい。
  • シャンク:長くて入りきらず、ねじ込んでも多少グラつきます。もう少しだけ短くなりますか?
  • 外見:シェイプには特にこだわりありませんが、カップとシャンクの間に“段”は必要だと思います。送ってもらった中では唯一7ALにだけ付いていた“段”です。もっと簡単な“線”でもかまいません。音のフォーカスにかなり影響があると思います。

一番心配していたリムに当初から高い評価をいただいたことは、その後のスタンダードライン開発に向け大いに励まされました。
シャンクもまだ煮詰めきれていないことがうかがえます。KINGのスモールシャンクはやや特殊でして、モールステーパ#1できっちり加工すると(Bachやヤマハで問題なくとも)十中八九グラついてしまいます。こののち微調整を施し2回目の試作からはパワー伝達性が一気に向上しました。もちろんKING以外のトロンボーンにも適合します。
カップとシャンクの間の段と表現されているのは、
willie'sのアイデンティティでもある『3R』デザイン、ちょうど襟巻きのようになっている部分のことです。当初の試作品には『3R』はなくストレート形状でしたが、ちょうどこのとき送った7ALにのみ『3R』加工が施されており、タイミングよく比較テストができました。

これらの意見をふまえ、数十本の試作品を送っては吹いてもらい評価してもらうという日々が続きます。途中で開発の切り口を180度転換し中路さんが20年使い込んだBach 7Cを精密に測定してみたところ、それまでの試作品ともかなり近いものでした。このあたり中路さんの唇の感覚には驚かされます。

そして2009年3月、日本トロンボーン協会主催『トロンボーンアカデミー&フェスティバル』のステージにおいてemperadorが衝撃のデビューを飾ります!
実はこのときのemperador初号機をお渡ししたのは当日本番直前の楽屋でした。その3日前、熱帯Jazz楽団ツアー先の大阪のホテルにメッキ前のものを送り、大阪と名古屋のステージで口にならしておいてもらい、さらにその間に別のemperadorにメッキ処理、メッキができ上がったのがアカデミー&フェスティバルの前日という、まさに綱渡りのようなスケジュールでのデビュー戦でした。中路さんも「かなり緊張したよー」と後日語っていらっしゃいましたが、ここから中路さんの
willie'sそしてemperadorへの並々ならぬ愛情と、音楽へかける情熱を感じることとなります。
この熱帯Jazz楽団大阪・名古屋公演の際にテストしたうちの採用案がemperador、次点案が後のprincesaです。

単一モデルでは驚異的な170本以上の出荷を果たした現在にいたるまでに、十数本の改良型emperadorを試作しましたが、オリジナルemperadorを超えるものは未だ完成していません。ですので今日あなたがお聴きになった中路さんのスーパープレイを支えたemperadorは、店頭に並んでいるemperadorと寸分違わぬものです。
ただ中路さんも
willie'sも過去を振り返ることはしません。常にもっと前!もっと上!へと進み続けます。近い将来きっとemperadorを超える新しいemperadorが誕生することでしょう。


※細管用のみではなく、太管用もラインナップしました。
※アルトトロンボーン用としても好評です。若狭和良さん(エリザベト音楽大学専任講師)がprincesaを愛用されています。
※写真協力:
ジョイブラス

モデル
太管
細管
カップ直径 (mm)
ドリル直径 (mm)
バックボア形状
税込価格/金メッキ仕上げ
税込価格/銀メッキ仕上げ
emperador
φ24.75
φ6.3 - φ5.8
樽型 (段付き)
¥30,450
¥24,150
princesa
φ6.3
ストレート

Copyright © 2010-2012 willie's Custom Brass. All rights reserved.